ASAHI PENTAX S2 |
当時はバカチョンが普及し出して、ピントを合わせるという手間がないのが嬉しくて、撮ったらフィルムを学校の暗室でくっさい現像液と闘いながらモノクロ写真を現像していました。
学園祭(当時は文化祭と言っていたような…)の直前に、先輩に暗室の近くで先生が来ないか見張ってるように言われ、ドキドキしながら暗い学校の中で隠れて見張っていた楽しい記憶が…(笑)中で"先輩達"が何をしていたのかは、今なら分かります(ぽっ)
そんな事はおいといて、このカメラと出会ってもう30年近くになります。
当時、熊本市の坪井にあった古い質屋さん(だったと思う)の店頭に中古で飾られていて、たまたまその前を通りかかったので気になって値段を見ると、その時の手持ちではとても足りそうにないお値段…
その日は諦めて帰ったのですけど、その前を通るたびに気になってしまい、とうとう貯金を下ろして詳しい説明も聞かないで買ってしまいました。
まあ、置いてあったのがカメラ屋さんではないので、説明などしてもらえなかったのでしょうけど、当時はもう嬉しくて、初めて自分の小遣いで買った一眼…
本体の革製のカバーは付いていたのですが、レンズキャップとストラップは付属しておらず、カメラを買ってスッカラカンに近い状態だった私はレンズキャップだけを買って、ストラップはしばらくないままで使っていました。
買ったまでは良かったのですが、このカメラの発売は私の生まれる前のモノですから、若干修理が必要だったらしく、シャッタースピードを上げると幕が写り込んで若干幅の狭い写真が撮れてしまうという…
当時知り合いのカメラ屋さんに尋ねたところ、シャッタースピードが遅いなら大丈夫だけど、早くすると機械的に戻りきらないため、シャッター内部の修理が必要との事でした。
それでも、買うのに精いっぱいで修理をするお金などありませんでしたから、だましだまし使う事に…
結局修理をする事なく、そのまま使い続け、いつか修理しようと思っているうちに今に至ります…(オイオイ)
何度もバイクや車、そしてデジカメは買い替えましたが、このカメラだけはいつも部屋のどこかで私の手元にとどまり続けています。
今の奥さんのと付き合っている頃のベストショットも、これで撮りましたし(笑)、今でも何か撮ろうと思う時には、こいつが思い浮かびます。
もうフィルムで撮る事は無いのかも知れませんけど、そのうち修理をして万全の状態で保存しようかな…
漱石旧居が内坪井にあると知った時、30年近く前に出会ったこのカメラを思い出し、また部屋の片隅から引っ張り出してしまいました。
いつ入れたのか知らないけど、一枚も撮っていないフィルムが充填してあったのが私らしい…
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