八年に渡って綴られた本シリーズも、コロナ禍の2021年6月に幕を閉じた。
シリーズを書き綴るために、金沢へ8度も取材に訪れられたと記されている。
その理由はやはり現地でなければ知り得ない郷土史家の資料を買い求めるだけでなく、その場の空気、人、匂いなどを感じ、作品に落とし込むためだという。
かなりの量の資料を調べ上げ、その上で策(作品)を創り上げるこの方の手法と能力は、一般人は知る由もなく、また驚愕するしかない。
しかし作品を読み進めていくと、何かが伝わってくるのではないかと思う。
そのようにして綴られる作品に出会える幸せは、読んだ者でなければ分からないでしょう。