言わずと知れた、池波正太郎先生の逸品です。
作家としての池波正太郎を知らずとも、必殺仕事人シリーズは現在でも放送されているので、ご存知な方も多いのではないだろうか。
これら必殺シリーズも、本を正せば池波正太郎"師"が記された必殺仕掛人・藤枝梅安シリーズを源流としたTVが独自に亜流で生み出した作品です。
古く江戸幕府が始まってから百年後の内容と記されているが、人の...いや人が清廉から慢心して陥る闇の心、そしてそれを操る政の世界を作中で見事に表現しています。
この作品は、今の時代を生きるサラリーマンにも通じる部分があるのではないかと。
読んだ者にしか分からないと思いますが、これだけドロドロした内容にも関わらず、最後は爽やかな風が吹き抜けたような気分を味わうのは非常に不思議でなりませんねぇ。