1作目より2作目、そんなふうに作目を重ねるごとに段々面白くなっていく一品です。 舞台は曰く付きの物を買い、そして売っている古物商「皆塵堂」とそこの主人。 1作目は皆塵堂の主人と小僧、そしてそこに預けられた別の古物商の跡取り息子である太一郎を主体に物語は進んでいきます。 各作品で登場する主要人物は、その後の作品にも何らかの形で要となて関わっていき、怪談のはずなのに何だかんだでハッピーエンドでしめられ、後味がスッキリして結構面白い作品です。 4作目「迎え猫」に記された作者の後書きを読むと「怪談で読者を怖がらせる」つもりで書き始めた作品が、途中から変わっていくとの事なので、感想としては間違ってはいなかったようです。 このシリーズは、実はたまたま書店で他の著者の作品と「間違って?」購入したのですが、読んでみると結構面白くて、知らず知らずのうちに同シリーズを買い求めるようになりました。 怪談なのに、なんか穏やかになれるのですよねぇ。