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12月, 2021の投稿を表示しています

法曹界の幼き解釈

 面白そうなタイトルの雑誌?が子供の部屋に積み重なっていたので、借りてきて読み進めている。 その中に書かれている内容といえば、現代の法曹界に生きる方々が日々考えていると思われる研究内容なのだが、中には日本を代表する大学の出身者だったり、大学で教鞭をとっておられる方、さらに実際にその世界に身を置いて生きている方々が記されているものだった。 積まれている中で目に入った時、何かの書籍だろうと思っていたので、今後の参考になればと読み始めたのだが、全てではないにしろ、中には「まだこんなレベルのことしか理解できていないのか」と思われる内容のものが記されており、いわゆる「情弱」とはここまでダメなのか、と思わずにはいられなかった。 たしかに現代のテクノロジーの進歩は目覚ましく、そして思いもしない飛躍や流行が起きてはいるのだが、テクノロジーはさまざまな境界線が曖昧になっているうえに、その認識を改め法を変えていかなければ、そして何より自分達が生きている日本の法曹界は考え方や学びを変えていかなければ駄目だということに、全く気がついていない。 AIがどんな職業に影響を与えるのか、ということが話題になった時、弁護士という職業が挙がっていたのを見かけ、そんなことあるのか?彼らの多くは若い時から努力に努力を重ね、今の資格と職業を手に入れた文系の中では頂点に近いところにいるのでは?と思っていた。 しかし、今回のこの書を読み進めていく中で、彼らの(一部の方だろうが)思考は、全てローテク時代のまま止まってしまっており、自分達が整理し、考え、裁き、救い、さらに「今の世の中」を学び、人々の生活を支えていかなければならないという視点が抜けてしまい、型枠の中にあてはめて処理しているだけではないか、いやもしかするとそういう人は一部なのかもしれないが、それがどれくらい愚かなのかに全く気がついていない。 以前、Microsoft CEOであるサティア・ナデラ氏の著「Hit Refresh」を読んだ時、彼らのものの捉え方は、テクノロジーだけにとらわれず、世界的企業の視点は悩みも大きいが、人々の生活だけでなく、法の視点からもかなり進んでいると感じた。 彼らにも、現在、いや過去に、世界中のさまざまなテクノロジーが絡んで起きている犯罪や出来事を、もう少しよく勉強して欲しいとさえ思ったほどだ。 東京の片隅で、終わりかけたサラ

佐藤雅美 著 口は禍いの門 町医北村宗哲

町医北村宗哲シリーズ第三弾 元渡世人と言う変わった経緯を持つ医者の物語。 と言っても、元々医者を目指していたところに、色んな事情が絡んで渡世人になってしまい、また医者として「真っ当な」生活に戻ったと言うのがなかなかまぁ。 スラスラっと読めてしまうので、軽い気持ちで読める一作です。

Raspberry PiにVisual Studio Codoをインストールする

今年の11月に、Raspberry PiのOSがアップデートしていたことに年末の今頃になって気がつき、動きがモッサリしていた我が家のRaspberry PiもサクッとOSを最初から入れ直してみました。 最初に入れたバージョンよりも、動きが軽くなっているじゃないですか。 で、そもそもOSを入れ替えようと思っていたのではなく、Mac Book Pro M1 Proの環境が出たばかりで色々やろうとすると面倒臭いことがわかり、どうせならそれらの環境構築が落ち着くまで、Raspberry Piでどうにかナンないかと調べ出したことがきっかけでした。 OSを入れ替えて動きが軽くなったRaspberry PiにVisual Studio Code(以降VSCode)などというリッチな環境がインストールでき、ここで色々デバッグできそうじゃないですか。 ということで、早速コマンドを叩いてみましょう。 $ sudo apt install code -y 以前はもうちょっと面倒くさかたらしいですが、今はこれだけで少し待つと、あっさりとVSCodeがインストールされてしまいました。 早速、アクセサリにあるVSCodeを起動してみると、ほぼ自動的に日本語用の拡張機能までインストールされてしまいました。すごいですねぇ。 気を良くして、C/C++の拡張機能を入れてみたので、年末年始の間に色々弄ってみましょう。 そういえば、前のバージョンではChromiumでradikoの再生がモタモタしていたのですが、結構快適に動くようになていてビックリしました。

佐藤雅美 著 やる気のない刺客 町医北村宗哲

  シリーズ第二弾、相変わらず時代背景を詳細に調べ上げた内容を惜しげもなく盛り込み、それでいて面白く描かれている一冊です。 調べ上げた詳細が多すぎて、読む方は追うのが大変なんですけど、どこかで役に立てば (笑)

宇江佐真理 著 日本橋本石町やさぐれ長屋

  2014年に刊行され、2020年に文庫化された宇江佐真理先生の逸品。 江戸の下町で貧しいながらも懸命に暮生きる、長屋の住人の日常を描いたものです。 読み進めていくうちに、どこか心あたたまるストーリーに仕上がってるのは、この先生の作品の特徴です。 現代を基軸にして生きている今の人間が、当時の生活を想像して描いているわけですから当たり前っちゃ当たり前なのかもしれませんが、この作品に限らず、姿勢に生きる人々を描いた作品を読んでいると、実は当時の人間と、現代の人間の生きていく上での考え方って、全く成長していないのではないかと思えてしまいますから不思議です。 特にある一定以下の景色しか見えない、いや見ることのない人々からすると、各国の中枢で考え、そして行われていることや、世界中で起きていることを想像して理解し、自分の中で昇華(消化)させるのは難しいのではないかと思うことがあります。 あぁ、だから巷(特に今の時代はSNS)を見ると、こんなことが当たり前のように理解できず、くだらないことを喚き叫ぶ人が多いのか、などとも思ってしまいます。 勿体無いなぁ、せっかく現代に生きているのであれば、もっと視界を広げて生きていけるのに、なぜそうしないのだろう、そう思うことが多いのですが、人によって、いやその人がそれまで生きてきた中で、経験できた中で理解し昇華(消化)できる何かが違うのだと思います。 かくいう私も、大したことは経験していませんし、たいそうなことを考えて生きているワケではないですけど、ああいた生き様にはなりたくはないですねぇ。

電話はなぜつながるのか

 電話はなぜつながるのか 知っておきたいNTT電話、IP電話、携帯電話の基礎知識 仕事柄、システムだけでなく電話も扱うため、数年前にKindle版で購入したのですが、ようやく読み終えることができました(苦笑) まだ時代はLTE(4G)へ本格的に移行し始めた頃の内容のため、若干古く感じます。 しかし、電話がどのようにして接続されているのかを知るには、非常に役に立つ内容です。 一方で、コンピューターによるIP接続が当たり前になり、COVID-19が発端になったとはいえ、Web会議システムの技術やサービスが当たり前になってしまった今、今後本当に電話の電話としてのモノやサービスは必要なのだろうかと考えてしまいます。 確かに、従来の音声通信は手軽かつ安価ではありますが、IPV6になってしまえば、電話番号を基軸とした古臭い考えは捨ててしまい、IPへ移行してしまった方がよいとも思えますし、実のところ私も、電話番号を基本とする電話機の使い方は大嫌いです。(笑) まぁ、それは電話を電話として使う側の人々が、いつまでも古い考えから脱却できないからというところからきているため、技術に罪はないんじゃ(笑) この本の中には、単に電話がどうやって電話番号を使って接続するのかだけではなく、電話の接続技術が広く簡単に記述されているので、実は結構参考になります。 それでも眠たくなる内容が多いのですよねぇ。(笑)

佐藤雅美 著 町医 北村宗哲

  時代考証や史実を疎かにせず、それを惜しげもなく作品内に落とし込むため、下調べに1年以上かけられるものもあると言う稀なる作家さんです。 この作品は、角川書店のPR誌「本の旅人」に掲載され、2006年8月に角川書店から刊行されたもので、面白い作品であるにもかかわらず、やはり濃い内容に仕上がっています。 このあともシリーズ物として 3 作品出ているので、読み進めていくのが非常に楽しみな作品です。

稲葉稔 著 浪人奉行 八ノ巻

何も考えずに勧善懲悪を読むのも、何だか気が入らず面白くない時がありますけど、ちょうど今がそれにあたるのかも。 何も考えずに読むと面白い時にあたると面白かったんでしょうねぇ。 今は何か考えられる内容の物を、読むか観るかが必要なようです。 いや、面白い作品であることに変わりはないけれど、読む時の心境によって受ける印象が変わるということで...

妄想する頭 思考する手

暦本純一 著 妄想する頭 思考する手 読了 日本が誇る情報工学者。そして東京大学大学院情報学環の教授であり、ソニーコンピューターサイエンス研究所の副所長でもある。 iPhoneが日本で発売された当時、聴き始めたPodcast(今も番組は残っていますが)に「アキバ系!電脳空間カウボーイズ」と言う番組があり、そこで暦本センセを初めて知った時から、憧れの存在の方です。 単身赴任で上京することになり、その数年後に偶然、暦本センセの講演を拝聴する機会に恵まれました。 もう本当に、ウキウキしながら行った覚えがあります。 当然ながら、最前列の目の前の真ん中の席に陣取って拝聴させて頂きました。 本書は、暦本センセが研究していく上で、大切にされている考え方(妄想)や、ご自身のポリシーとされている事などを中心にした内容ですが、常に何かを探し求め、何かを解決する「モノ」や「コト」を生み出していくのが好きな私にとっては、この「妄想」と言う言葉が持つ意味が、今ではバイブルのような意味合いを持っています。 これから自分は何を探し求めて生きていけば良いのか、どうやったら新しいことを考えることができるのか、そんな感じで煮詰まってしまった若い方にも、参考になるのではないかと思います。 作中の一部に、ジェイムズ・ティプトリーJr.の「接続された女」のくだり、生身の人間がアンドロイドに乗り移って意のままに操るという話があります。ここではアンドロイドは美女で、乗り移る女は非モテ系の設定、それが男から求婚を受けたとき、「愛されているのは果たして外見か中身か?」を言う部分を読んだ時、すでに今話題のVRChat でも似たような現象が起きていると某所で聞いた事を思い出し、「やはりそうなのか」と… 今後、VRの世界が今のVRChatのような形のままで進化していくとは思えませんが、オリィ研究所で有名なあのロボットのようなものがVRの世界でも当たり前になった時、必ず同じようなことがまた出てくるのではないのかなぁ。 ジャックイン、映像や音声だけでなく、ある意味オリィ研究所のあのロボットと相通じる部分があるよなぁ。 やはりテクノロジーは面白い。