スキップしてメイン コンテンツに移動

SoftBank Windows 10 Mobile (503LV)覚書き03

さて、あれからしばらくお借りした503LVを使った感想を少しだけ...
まずは結論から
個人的には凄く良いものだと思います(オモチャとして)けど、仕事で使うには自分だけならまだしも社員に使わせるのはまだ早いと思い、導入はしませんでした。

ここから先は、私の置かれた環境や私見が混ざってはいますけど、一応公平な目でみた感想をツラツラと。
マジ悪口じゃありません。素直にみたらダメなとこが多かっただけです(笑)
念のため...私はMicrosoft製品/Apple製品どちらも好きです。

・思ったよりも価格が高い(SBさんの値引き等は考慮していません)

・後発組なのに端末の動作が遅い
スマートフォンに少し慣れたUserになると、タッチパネルの操作が早くなると思います。文字の打ち込みもそうですが、それについていけていないのは致命的です。
全体的な速度は体感的に表現すると、iPhone 5でiOS10.1.1を使ってる感じに近いです。
文字のタイピングでいうと、別に女子高生並のタイピング速度についていけないといけない...ということではありませんが、これは痛いです。普通に文字を打っていてイライラします。
キーボードの配列が微妙に違うのは、他のOSも同じなので、そこは関係ありません。

・IMEがおバカ
一生懸命予測変換してくれているのですが、余計なお世話です。
素直に打った文字を予測変換してくれるだけで十分です。
その先まで予測するのは大変だとは思いますが、変な方向に走っているようで、打ち直しが多くなって困りました。
予測変換しない普通の変換候補が出てこない時は殺意さえ覚えました。

・法人向けなのにストラップホールすらない
社員が端末を落とすことを考えると、これは欲しかった。
まあ、海外製品なので仕方ないっちゃないですけど、法人モデルとして販売するつもりなら、格好はともかくSoftbankさんにはもう少しこのあたりまで製造元のLenovoに突っ込んで欲しかったですねぇ。
端末を使う社員は紛失すると怒られるのでイヤかもしれませんが、別に紛失したって探せばイイので、そこはあまり気にしてはいません。
(対外的には面倒な事もありますが、それはどの端末でも同じです)
しかし配布している数が多いと、破損は結構困ります。費用にも跳ね返ってきますから。それに何らかに繋いでおかないとやはり無くす率も高くなると思います。

・端末がニッチなので、ケースも期待できそうにない
これはコンシューマ向けにも出す予定でもあれば、メーカーさん方も反応してくださるかもしれないとお思いますが、法人向け一択となると中古市場にSIM Freeなどで出てくるまでは期待できそうにありません。

・アプリが少ない
選ばなければそれなりにありますけど、やはりiOSやAndroidのように成熟していないため、大きな不満が残ります。
また、仕事で使うとなると、自社開発・委託開発したアプリをお客様へ紹介・展開する場合に社員が自分の端末に入れてお見せするという事にも使う必要が出てくると思います。
申し訳ありませんが、世界的にみても市場に出回っている率の低い製品なので、このような用途にも使えないのは...

・他OSと同じアプリがあっても、使い勝手が悪い
テスト用端末なので、ゲームやSNSなどもガンガン使いました。
仕事用の端末ですから、別にイイっちゃイイんですけど、同じアプリでも使い勝手が違う...というかナンか遅れてる感が結構あります。
各アプリベンダーさんの力の入り具合がOSによって違うのが良くわかります。

・WIndows Helloが使えない
当然ながら最近のiOS端末では指紋認証が当たり前になってますよね。
確かに中には指紋認証機能があってもパスコードでロック解除している方もいますけど、外で使う際にはやはり指紋認証の方が他から見た場合には有効性は高いのではないかと思います。
パスコードじゃなくてPINコードの方が安全ですとか言ってますけど、それはある程度知識のあるUserだったり冷静に対処できる方じゃないと個人的には思っています。
ということで、Windows Helloを使ってみるか...えっ?この端末ではWindows Helloは使えませんと...
後追いの製品でかつそれなりの価格で販売されるモノなので、使えるかと思っていたんですけど、これでは...。
覗き見対策はフィルム貼れば良いことなんですけど、パスコードやPINコードはある程度の位置から予測できてしまいますので、これは非常に残念でした。

・Continuumの敷居が高い
実はこれが使いたくて、この端末をお借りしたと言っても過言ではありません。
企業UserがMicrosoftのスマートフォンを使う(選択する)とすれば、今はこの機能以外ないと...
まあ、Office 365のプランにもよりますが、この機能は荷物を減らせるので凄く魅力的です。
出張が多い方だけでなく、何らかの理由で自宅に会社のパソコンを持って帰らないといけない方にも有効だと思います。
でも、この機能を使うための敷居がまだ普通のUserには高すぎるような気がします。
本気でWindows系のスマートフォンを法人向けに売るつもなら、製造メーカーもキャリア接続キットをセットにするくらいでないと。
キーボードやマウスはその辺にあるものを使えるのであまり問題ではありませんが、映像出力の接続先(接続できる機器の要件)を選びすぎです。出力先と機能を選ぶんだったら、メーカーかキャリアがセットで出すべきです。
正直いうと、他に何ら優位性がないんですから。
無線でなくても有線でもいいと思います。それにはもう一工夫必要かと思います。
(HWの要件的にもOS側の要件的にも)

と、まるでWindows製品の悪口を書いているようですけど、冷静にこの製品を企業に導入するつもりで見ると、これが正直な感想です。
ちなみに、MDMのところはあまり心配はしていません。
この辺はある程度自社がお世話になっているMDMベンダーさんからも情報をいただいていますし、自分の環境でも何となく把握できましたので。

お借りしてこんだけ書いたら次から貸してもらえなくなるんじゃないかと心配にもなりますけど、似たような内容をやんわりと担当営業さんにもお話ししました。
ごめんなさいウチでは使えません...と
個人的には面白い端末ですし、今後も追っていきたいOSですから、どこかで機会があれば自腹切って書いたいと思います。(このテストのためにO365の自社導入プランと同じものを自腹で追加して試しましたしねぇ)

テストの途中でも色々と書きたかったのですけど、こんな感じで良い点がなかなか見つからず、悪口ばかりになりそうで控えていました。
今回は自社に導入するなら、という管理者の目線で出したレビューです。
そのあたりはご理解ください。
普通に自分が楽しむだけの製品だったら、また少し違ったレビューになることは間違いありません。
このOSが本気を出して先に未来があるとすれば、もう少し面白いことになるんじゃないかなと思います。

このブログの人気の投稿

SoftBank Windows 10 Mobile (503LV)覚書き01

先日(2016/11/11)、ソフトバンクよりWindows 10 Mobile 503LVが発売されました。 国内大手三キャリアからのWindowsスマートフォン発売は、 KDDI に続き二社目ですが、この製品は法人向け販売ということで、多分今後新品のままで一般の方の手に入ることは少ないかと思います。 仕事柄「これは使い方によっては面白い方向に行くのでは?」と思い、お世話になっている営業さんに随分前からお願いして、一ヶ月弱ではありますがお借りすることになりました。 しばらくのこ製品の使用感などを残していきたいと思います。 とは言っても、コンシューマー向けの感想はあまりないと思います... 最終的には自身の職場へフィードバックもしないといけませんしねぇ(^^;; 箱うっす! 今回お借りしてきたのは、LENOVO503LVです。 箱はデモ機用という訳ではないと思いますが、非常に薄いです。 開けてみて分かったのですが、充電器は別売というとで、今回はSoftBank Selectionで販売されているmicro USB充電器も一緒にお貸出しいただいております。 まあ、ウチにも職場にも腐るほどありますけど、端末をお借りしている以上、変なの使って壊すとご迷惑をおかけすることになりますので、素直にこの充電器で充電を開始します。 まだフィルムはったままの新品です まず箱を開けてみると、フィルムすら剥いでいない新品に近い状態でお貸しいただいている事がわかり、非常に恐縮していまいました。(試用が終わったらお返ししなければなりませんので、フィルムも丁寧に剥がして取っておきます) 実はこの機種、ソフトバンクさんの中でもあまり見たことがある人は、そう多くはないらしく、担当営業さんも初めてみるので開けて見せてくださいと言ったほど(笑)。 裏にはデモ機のシールが(笑) 本体裏側ですが、本体下部にはデモ機の管理番号と電話番号などを記載したシールが貼り付けられています。 もしかすると技適マークなんかもこのあたりにあるのかもしれませんが、剥ぐわけにはいきませんので、わかりません。 その下にはWindowsのロゴ 一番下のシールにはIMEIと一緒にMade in China Date:2016/10と記載されています。 製造されてすぐにお貸しい

SoftBank Windows 10 Mobile (503LV)覚書き02

さて、今回は電源を入れてOffice 365のアカウントを設定するところまでいってみたいと思います。 SoftBankのロゴ 一応動作チェックしてあるものをお貸出しいただいていると思いますので、問題はなかと思ってはいるのですが、チョッとドキドキしながら本体右側面にある電源スイッチを長押ししてONにします。 すると、しばらくの間SoftBankのロゴが表示されます。 キャリアの息がかかった機種である事が分かります。 個人的な趣味でいうと、これはチョッとイヤですねぇ。 まあ、そこはお借りしている以上文句は言えた義理ではありませんが、他のキャリアから発売されても同じような感じになるのではないかと思います。 ソフトバンクさんのAndroid携帯も同じようにこのロゴが表示されるはずですが、まあdocomoさんのロゴよりかはマシかなってカンジです。 MSのロゴ その次に表示されるのはMicrosoftさんの四角いマーク。 Windows Mobile(IS12T)がKDDIさんから初めて出た際から大きく変わってはいないかと思います。 別に白でもよかったんじゃないかと思いますが、この青はコーポレートカラーだからでしょうね。 言語設定 その次に表示されるには言語設定の画面です。 ここは使い方すら良くわかっていない状態なので、迷わず日本語を洗濯します。 と言っても、Microsoftさんの解説サイトも最近は日本語が多くはなってきてはいますけど、英語を機械的に訳しているのが未だに多いので、分かりづらいところは変わりませんけど。 まあ、最近は日本のチームの方が頑張ってBlogに情報をアップしていただいてはいるんですけど、私のショボい脳みそじゃ... (MSさんごめんなさい) それでは始めましょう  その次に表示されるのは「それでは始めましょう」 ここでは日本を選択するしかありませんので、そのまま「次へ」ボタンをタップします。 ライセンス条項を示します ライセンス条項が表示されます。 あまりここをちゃんと読む人はいないかと思いますが、結構まじめに読むと面白いと思います。 以前、海外の製品・サービスを利用する場合は、ここをしっかり読んでおかないと後で痛い目にあうからと先輩エンジ